1900年代のウォルサム プレミアム・マキシマが入荷致しました。
アメリカンウォッチの代表格とも言えるウォルサム。
本日は同社が自身の技術力を世界に示す為に限定的に製作されたとも言われるプレミアム・マキシマのご紹介です。
ウォルサムのフラッグシップであるリバーサイド・マキシマを凌ぐ高級モデルとして位置づけられ、
厚みのある特別製の金無垢ケースやムーブメントの細部に至るまで職人の手で仕上げられた、
当時機械による高品質且つ大量生産が主流であったアメリカンウォッチとしては異例の造り込み。
象徴的なデザインの12時位置のパワーリザーブインジケーターに、
ある意味アメリカンウォッチらしくないスイス系にも通ずるような流麗さを感じる文字盤や針の造形に、
当時スイス勢を凌駕していたとも言われているウォルサムの技術力の高さや意気込みを感じます。
極めて細く繊細な造形ながら、圧倒的な立体感を感じるブルースチールのスペード針。
中蓋には”PREMIER MAXIMUS”の文字が誇らしげに刻印されています。
ムーブメントは当時としては最高級の23石仕様。
テンプ及び一部の受け石にはダイヤモンドを使用。
アンクルやプレートの面取りをはじめ、当時のアメリカの懐中時計としては考えられないくらい隅々にまで職人の手作業による仕上げが施されています。
当時のウォルサム純正BOXも付属。
蓋の内側にはウォルサムのロゴと”PREMIER MAXIMUS”の文字が。
こうして置くだけでも様になりますね。ちょっとしたインテリアとしても通用してしまいそうです。
先日のティファニーの懐中の投稿で時計の”感触”の話を少ししましたが、懐中時計ほど手に持った時の感触まで拘って造られる物も少ないのかもしれません。
一見どれも同じように見えるかもしれませんが、重心のバランスや手のひらの収まりの良さなど、高級品であればあるほど考え抜かれて造られています。
腕時計でも勿論腕乗りや装着感に言及はするのですが、人間の指や手は最も敏感なセンサーの一つ。
指先から得られる感触は人間の他の部位と比べると情報量が桁違いだと思うんですよね。
懐中時計を手にしながら目を瞑ったり耳元に近づけたりすると、時計の鼓動や音を直接手で触れ、掴んでいるような気持ちになる・・・
装身具として進化した腕時計以上にある意味エモーショナルな存在なのではないかと、最近は感じています。
そういった感触を楽しむというのは本来の時計の役割とは違うところではあるのでしょうけれども、
デジタルやバーチャルではない生の”感触”、”実体験”というものは今の世の中では逆に面白いし新鮮なのではないでしょうか?
当店にお越しの際は是非お手に取ってお楽しみください。
銀座店 中野