1930年代のレベルソが入荷致しました。
本日は非常に珍しいレベルソの初期型のご紹介。
ジャガー・ルクルトの代名詞と言っても過言ではない、言わずと知れたレクタンギュラーの超名作。その人気はカルティエのタンクに負けずとも劣らず、弊社でもお探しのお客様に度々お問合せを頂くも、タンク以上に良好なコンディションの個体は少なく、今回の入荷も私が入社してからは初めてのレベルソです。
今回の個体は初期型のレベルソ特有のデザインである”REVERSO”ロゴの黒文字盤。夜光は惜しくも文字盤・針共に入れ直されてはおりますが、文字盤・針自体はオリジナルの希少なコンディション。「ああ、これだよな」と思わず呟いてしまう、アンティークウォッチのレベルソとしては一番 “らしい” デザインではないでしょうか。
今回入荷の決め手は、反転機構が比較的しっかりした状態だったことも非常に大きなポイント。実際に我々の仕入れの場でレベルソ自体は見かけなくはないのですが、大体が反転機構が摩耗してしまっていてパチンと止まらない、パカパカした個体が多いのです。今回の個体も過度に反転機構を使用するのはお勧め致しませんが、現状では問題なくお使い頂けるかと思います。また裏面にエングレービングが入っていない点も嬉しいところですね。
ムーブはタバン製の角型ムーブを搭載。当時ルクルト製のムーブの開発が間に合わず、初期型ではタバンのムーブを使用していた為にロゴが”REVERSO”となったのは有名な話。ルクルト的には苦い思い出なのかもしれませんが、私は逆に歴史を感じられる味わい深いエピソードだと思っています。
均一なエイジングを遂げたマットブラックの文字盤の質感も最高です。
ケースサイズは約32.5mm×23mm。ラグは幅19mmの嵌め殺し。私物の2000年代のビッグレベルソと比べてみましたが、こちらの方が一回り小振りな感じでした。2針のレベルソクラシックに近い感じじゃないかなと思います。
肝心の腕乗りもご覧の通り文句無し。いちレベルソファンとしては感無量です。
今回は中々に眼福でした。次の入荷は果たして何年後になるでしょうか。
レベルソファンの方には是非一度お手に取って頂きたい一本です。
当店にお越しの際は是非お手に取ってお楽しみください。
銀座店 中野