
1940年代のフーバーが入荷致しました。

ドイツの高級宝石商であるフーバーのワンプッシュクロノグラフです。
やや長めのラグを持った小振りなケースが特徴的でして、当時ホイヤーでも同じケースのワンプッシュクロノグラフが販売されていたと聞いています。
誰も覚えてないと思いますが、実は過去に同じケースのフーバーのクロノグラフがお店にありまして、セクター系のデザインがカッコ良い、当時から妙に惹かれる一本だったんですよ。
今回の個体は黒文字盤にホワイトペイントのブレゲ数字とブレゲ針。これはこれでセクターと甲乙つけ難い魅力的なデザインですね。
文字盤や針などには若干の劣化は見受けられますが、雰囲気を壊すことのない、ヴィンテージらしい風合いだと言えます。またケースコンディションは中々で、ラグのエッジ、特に内側のキレッキレな感じは触っていてシビれます。

だいぶ昔だとは思いますが、誰かが裏蓋を開ける時に工具を滑らせたであろう傷があるのはご愛敬。

ムーブメントはランデロンのCal.13を搭載。バルジューやビーナスと比べると安価なイメージがあるランデロンですが、Cal.13に関してはピラーホイールを用いた高級機仕様。武骨でメカメカしいムーブメントデザインも相まって個人的には惹かれます。

ケースサイズは約32mm。このサイズが良いんですよ。文字盤の凝縮感が引き立ちます。

それでもって厚みはしっかりあってボリューミー。このバランスが良いんですよ。分厚いケースに組み合わせたテーパーを掛けたベゼルが武骨さの中にちょっとした艶気を覗かせます。

いや良いですよこれ。めちゃくちゃ自分の腕に乗ってくれます。正直本気で自分で買いたいくらいです(ゴールデンエリプスの支払いがまだ残っているので断念しましたが…)。
クロノグラフと言えばムーブメントで考えればレマニアやミネルバ、ロンジンやバルジュー辺りが花形な気がしますが、個人的にはこのケースのクロノグラフが強く惹かれるんですよねぇ。
なんだかんだシェルマンで7年以上働いて2本目の遭遇なので、今回を見逃すとまたしばらく出会うことは無さそうですが、次回出会った時は個人的に買わせて頂きたい、そう思わせる一本です。
当店にお越しの際は是非お手に取ってお楽しみください。
銀座店 中野
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