1940年代のパテック・フィリップ Ref.533が入荷致しました。
本日は久々にスペシャルな一品です。1940年代のパテック・フィリップのクロノグラフ Ref.533のご紹介。
ぱっと見でRef.130だと思う方は少なくないと思います。かく言う私も初見はRef.130と間違えました。このRef.533はRef.130と同じ約33mmのケースサイズではありますが実はベゼルのデザインが異なる別モデルです。Ref.130には逆アールのテーパーを掛けたベゼルが用いられますが、Ref.533はフラットベゼルが使用されています。言うなればRef.96やRef.570と同じカラトラバデザインでして、純粋なカラトラバケースを用いて造られたクロノグラフだと考えると、時計ファンとしては手に取るだけでゾクゾクすると言いますか、何とも言えない高揚感に包まれます。
Ref.130と比べて個体数の少ないRef.533ですが、今回のRef.533は更に希少な18KPGケース。文字盤のコンディションも良好で後年にクリーニングなどで大きく手が加わった形跡は見られません。ブランドロゴから積算・スケールに至るまでエナメル象嵌の本来の立体感をしっかりとご堪能いただけます。12時付近に若干のシミがありますが全体の雰囲気を壊す程ではないかと思います。ケースもホールマークがしっかりと残っている悪くないコンディションです。
造詣の深いお客様はお気づきかもしれませんが、こちらの個体は秒針と積算系の針が後年に交換されております。この点が唯一惜しいポイントではありますが、その分価格を控えめに設定致しましたのでこの時計の雰囲気を気に入って頂けたお客様には間違いなくお勧め出来る一本です。
バックルは後年のパテック純正18KPG製尾錠が付属します。
アーカイブは取得済み。1946年製造の個体です。
ムーブメントはヴァルジュー製のCal.23をパテックが独自に改良したCal.13を搭載。ヴィンテージパテックのクロノグラフと言えばこのムーブでしょう。見惚れる程の美しさです。
ケースサイズは約33mm。腕元でのバランスの良さ、文字盤の凝縮感はRef.130と同等といったところ。
しかしながらケースサイドの厚みは圧巻の一言。Ref.130と同じサイズでありながら、ベゼルのデザインが異なるだけでボリューム感にかなりの差がでます。
それにしても美しい色味の文字盤です。ピンクダイヤルは結構色味に個体差が出やすいので、個人的には赤みが強すぎるものは若干苦手なのですが、この文字盤は肌の色に近い淡い色合いなので腕に乗せても違和感がありません。同じく18Kピンクゴールド製のケースもこの時代のものは柔らかで肌馴染みが良いので、秋が深まる今ぐらいの時期はこういう時計をさらりと腕に乗せてコーディネートを楽しみたいものです。
残念ながら私は予算不足ですが(笑)
極めて貴重なヴィンテージパテックのクロノグラフ Ref.533 18KPG、当店にお越しの際は是非お手に取ってお楽しみください。
銀座店 中野
※シェルマン銀座店は3月29日より下記住所へ移転しました。
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