1950年代のパテック・フィリップ Ref.2468が入荷致しました。
1950年代のパテック・フィリップ Ref.2468 フレアードのご紹介。
久しぶりのフレアードです。「50年代でパテックの代表作と言えば?」と聞かれればまず私が思いつくのはRef.2526とフレアードです。一般的なレクタンギュラーとは異なる上下に広がる様な美しい曲線を描くケースラインは、単なる角型時計という範疇に収まらない唯一無二のデザイン。当時他ブランドでも似たデザインの時計は製造されておりましたが、やはりこのフォルムはパテックのフレアードが最も存在感があります。50年代、ミッドセンチュリーのパテック・フィリップの代表作と言っても過言ではないでしょう。
今回のRef.2468は定番のRef.1593を一回り小振りにした日本人の好みのサイズ感が魅力。文字盤は12・3・9の飛びアラにクサビインデックス。ケースだけでなく文字盤のデザインも50年代定番のスタイルで、独特のケースフォルムにマッチしています。
文字盤のブランドロゴはしっかりと立体感の残るエナメル象嵌。ケースはややポリッシュ感がありますが、ラグの間のホールマークはくっきりと残っています。
針は曲線が美しいリーフハンド。立体感も十分で、やはりリーフハンドはパテックに限ります。
バックルは18KYG製のパテック純正尾錠が付属。山の無いフラットなクラシックバックルはちょっとレアです。
ムーブメントはパテック・フィリップ製角型手巻Cal.9-90を搭載。ムーブメント愛好家であれば一つは手に取りたい銘機中の銘機。テンプはジャイロマックス式になる前のチラネジテンプでクラシカルな佇まいが私好み。コンディションも良好です。
ケースサイズは約30mm×約22mm。縦はラグを含めると約39mm。一回り大きいRef.1593だと私の腕には少々余ってしまうのですが、このRef.2468は御覧の通りのバランス。文句無しの腕乗りです。
美しい曲線美と、重厚感あふれる厚みを両立させる、フレアードならではのケースサイド。エレガントの一言です。
現代の時計でも同じデザインのものはほぼ見かけないフレアード。ヴィンテージパテックに嵌ってしまった愛好家であれば、いつかは通らざるを得ない道と言えるでしょう。
アーカイブは取得済み。1950年製造の個体です。
今年はとにかくRef.96を始めとするカラトラバデザインのモデルに注目が集まり、角型は全般的に若干市場は落ち着いている感がありますが、だからこそ好きな人には今の時期がチャンスですね。
かく言う私も久しぶりに時計を、それもラウンド型以外の時計を買いました。近年は心情的に市況感(率直に言えばリセールバリュー)を無視した買い物がし難いという人も多いとは思うのですが、個人的には”この時計が好きだから買う”という軸はブラさずにいたいものです。私は長いこと時計に囚われた人生を送っておりますが、買う時の懐事情はともかくとして、買った後はお金(リセール)に囚われ過ぎずにいきたいですね。
今も昔も根強い人気を持つフレアード。 ”好き” な方、是非ご覧下さい。
当店にお越しの際は是非お手に取ってお楽しみください。
銀座店 中野
※シェルマン銀座店は3月29日より下記住所へ移転しました。
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