1950年代のヴァシュロン・コンスタンタンが入荷致しました。
ヴァシュロンの新着のご紹介。ステンレスのRef.4073。
これまでヴィンテージのヴァシュロン(とオーデマ)はリファレンスで区分けされることが少なく、一纏めに”ラウンド”、”レクタンギュラー”等としか呼ばれていなかったのですが、ここ最近徐々にリファレンス別に認識されることが増えているように感じます。
今回ご紹介するRef.4073も徐々に認知されつつあるリファレンスの一つ。40年代から50年代に多く製造されていて、無数のダイヤルバリエーションが有ることからヴァシュロンの中でもロングセラーモデルだったことが伺えます。
当個体は12・3・9の飛びローマンとクサビ型のインデックスを用いたツートンダイヤルで凝縮感抜群のレイアウト。ステンレスのケースに針・インデックス・リューズはピンクゴールドを組み合わせたバイカラー。
文字盤はエイジングにより焼け感がありますがエナメルの立体感とクリアの艶感は健在。外周の2~3時位置と5~6時に僅かなシミが見受けられ、ここを受け入れられるかがポイントになるかと思います。
しかしながらこの文字盤の風合いが絶妙で、写真ではお伝え仕切れませんがまるでアンバー(琥珀)のような色味と艶が最高。針やインデックスの色味とも非常にマッチしていています。
毎度おなじみヴァシュロンの針。こいつもやっぱり出来が良い。先端の鋭さ、いつまでも眺めていられます。
ジャガールクルト製の手巻ムーブCal.P453/3Bを搭載。ムーブメントのコンディションも文句無し。ルクルトムーブ特有のカチカチ感が気持ち良い巻き味も魅力です。
ケース径は約33mm。これ、腕乗り最高です。ここ最近腕乗りの良い時計が続いてましたが、これは輪をかけて最高。私にとっては数ある腕時計の中でも理想形に近いバランスです。
ケースは程良い厚みのスナップバック。薄過ぎず分厚過ぎず、程良いボリューム感。過度な磨きは入っておらず、程良くエッジの立ったオリジナルのシェイプを感じられる良コンディションです。
エイジングによってヴィンテージらしい少しラフな雰囲気がありながら、ドレスウォッチとしてのデザインとバランスが今日の様なブラウンのジャケットに相性抜群。秋冬から春先まで、どんなコーディネートでもばっちりでしょう。
いやしかしこれヤバいなぁ・・・まさか年の瀬に結構本気で欲しい時計が来るとは思いませんでした。最初入荷した時は「中々良いじゃん」くらいの感じだったのですが、文字盤のエイジングとケースのバランス、ムーブも良しと文句付けるところがありません。年が明けても売れてなかったら自分がお嫁に貰ってしまおうかなぁ。実に悩ましい一本です。
当店にお越しの際は是非お手に取ってお楽しみください。
銀座店 中野