1950年代のヴァシュロン・コンスタンタンが入荷致しました。
今日はもう一本ご紹介。一昨日に入荷したばかりのヴァシュロンの新着、ケースサイズ36mmのRef.4823です。
これかなり良いですよ。一見は細身のバーハンドと砲弾型インデックスのシンプルなデザインですが、この重厚感の有る幅広ベゼルが時計全体を非常に迫力のあるデザインに仕上げています。
文字盤はこの時代のパテック同様にエナメルの象嵌仕上げ。ロゴの立体感も健在で、目立つ傷や汚れのない美しい状態を保っています。
毎度お馴染み素晴らしい造形の針ですが、今回本当に見て欲しいのはベゼルのデザイン。
正面からだと一見フラットベゼルに見えますが、ベゼルの上面は僅かに傾斜していて、更にベゼルの端はテーパーを掛けた多面カットの造形。これが腕に乗せた時に効いてくるわけです。
機械はジャガー・ルクルト製の手巻きムーブCal.P454/5Bを搭載。コンディション、仕上げの美しさ共に文句無し。個人的にヴァシュロンの中では一番好きなムーブの一つ。
いやこれは本当に腕乗りが素晴らしい。パテックの570の35mmよりもビッグサイズでありながら、細腕の私でもばっちり決まりました。
テーパーを掛けたベゼルもさることながら、きっちり絞られたケースサイドも腕乗りの良さを生み出す要素の一つ。これら二つが相まって、ビッグサイズでありながらも過度な厚みを感じさせません。
光りを受けた際の姿も実に美しい。これもベゼルのテーパーの効果ですね。腕に乗せて傾けた時の輝き方がまた何とも言えないのです。
最初手に取った時はなんとなく良いなとしか思っていませんでしたが、今となってはかなり惹かれています。これは数あるヴァシュロンの中でもかなり好きな方ですね。
36mmというビッグケースはかなり貴重なので、ヴィンテージの小振りなサイズ感がネックで迷っている方は騙されたと思って是非お試し頂ければと思います。
当店にお越しの際は是非お手に取ってお楽しみください。
銀座店 中野