1930年代のパテック・フィリップ Ref.96が入荷致しました。
今年最後の時計のご紹介。締めを飾るは30年代のパテック・フィリップ Ref.96。
カラトラバの祖、Ref.96。全ての腕時計に影響を与えたと言っても過言では無い、パテックの歴史の中でも最もアイコニックなモデル。1932年の誕生から1972年頃迄の約40年間製造され続け、パテックの中でも最も長寿だったモデルの一つ。そのためダイヤルデザインは無数のバリエーションが存在し、今もなお全てのデザインを把握することは非常に困難と言えます。
今回の個体はリーフハンドにフラットな砲弾型インデックスを用いたシンプルなデザイン。このデザインはステンレススチールのRef.96では最も一般的ですが、今回の様にイエローゴールドに用いられることは多くありません。
また、スモールセコンド直上にはイタリアの宝石商”CUCCO”の銘が入ります。Wネームの中でも珍しい銘ではないでしょうか。
文字盤は年代相応のエイジング感はあるものの、単なるダメージと言うよりはこの時計の90年近い歴史を感じさせる風格が垣間見えます。
※アーカイブは現在取得中です。
ブログ内の自己紹介にも書いておりますが、リーフハンドは私の大好物。リーフハンドの時計は世に数多ありますが、個人的にヴィンテージパテックのリーフハンドは最上級の一つだと思っています。刀剣を思わせる様な美しい曲線のラインに、繊細さと力強さを両立させている針自体のしっかりとした厚み。パテックを超えるリーフハンドを探すのはそう簡単ではありません。私同様にリーフハンドが好きなお客様には是非一つ抑えて頂きたいところです。
Ref.96のケースは年代によってデザインに微妙に差異が有り、30年代頃の個体は写真の様に裏蓋に突起が付いているものが有ります。またラグのカーブも後年のRef.96は異なっています。
ムーブメントはパテック製手巻Cal.12-120を搭載。30年代のものとは思えない美しい状態を保っています。
では今年最後の腕乗りです。ケースサイズは言うまでもなく約30.5mm。Ref.96は何度となく腕に乗せてきてますが、相変わらず私の腕に良く馴染んでくれます。
エッジの立ったベゼルにしっかりとしたケースの厚み、大ぶりなサイズのリューズ、細かいポイントではありますがこれも腕元での存在感を引き立てる重要な要素。
実に美しいですね。重厚感のあるドルフィンハンドの96と比べ、今回のリーフハンドの96は柔らかで繊細な印象を受けます。ケースも年代なりのポリッシュは入っていますが、御覧のとおり雰囲気を損なってはおりません。
エッジの立った立体的なケースシェイプとリーフハンドの曲線美、絶妙なバランスで成り立った美しい一本です。
複数コレクションを目指す方、初めてヴィンテージパテックの門を叩く方、どなたにもお勧めのパテック・フィリップ リーフハンドのRef.96 “CUCCO”Wネーム、当店にお越しの際は是非お手に取ってお楽しみください。
銀座店 中野
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