1940年代のパテック・フィリップ Ref.565が入荷致しました。
いきなり来ました。今日は大物です。パテック・フィリップ Ref.565の希少なブレゲ数字・スペードハンド。
ここ1.2年は国内外問わずヴィンテージパテックだとRef.2526の問い合わせが非常に増えたなぁと感じているのですが、私が入社したての6,7年前はヴィンテージパテックでシンプルウォッチの花形の一つと言えばこのRef.565でした(あとはアンチマグネティックの3417かな)。大ぶり且つ厚みのあるFB社製造のビッグケースの為か、特に海外の愛好家を中心に熱い視線を集めていました。
勿論今日でもその人気は健在。しかしながらその人気とレアなモデル故に一年に一度出会いがあれば良い方で、ましてやレアなデザインやケースマテリアルともなると数年に一度という感じです。
今回の一本は正に数年に一度の出会いと言える個体で、18KPGケースにブレゲ数字・スペード針の組み合わせ。更に文字盤のロゴでピンと来た方もいらっしゃると思いますが、なんとムーブメントは12SC搭載です。この組み合わせは極めて少数の個体しか確認されてないと言われています。
文字盤は全体的にエイジングが見受けられますが、ヴィンテージらしい風合いですし、防水ケースのややスポーツライクなRef.565ですからむしろマッチしていて良い雰囲気だと私は感じます。
数あるヴィンテージパテックの針の中でも最も立体的な造形がこのスペード針ではないでしょうか。非常に美しい造形にも関わらず、当時の一流の職人でも製作の難易度か高かったのかスペード針のヴィンテージパテックはどのリファレンスでも希少。もし自分がこの時計を手にしていたら、時間を忘れてルーペで眺めてしまうことでしょう。
ムーブメントはパテック・フィリップ製の初期型センターセコンドCal.12SCを搭載。生産数はかなり少なく、インダイレクト式特有のメカニカルな造形は愛好家の心を掴んで離さないロマンあふれるレアムーブメントです。
腕乗りです。ケースサイズは34.5mm。565は何度か乗せていますが、やはりブレゲ数字のモデルはクラシカルな雰囲気があって一番好み。大ぶりな防水ケースでありながら端正な顔に見えるんですよね。しかもセンターセコンドの場合は外周のミニッツマーカーが更に文字盤全体を引き締めてくれていて、自分のような細い腕にもこの通りちゃんと乗っかってくれるわけです。
ケースは年代相応のポリッシュは施されておりますが、565特有のマッシブでエッジの立った造形は御覧の通り。
堪りませんねぇ、これは。何年かに一度の一本でしょう。
アーカイブは取得済み。1947年製造の個体です。
今回は久々にがっつり文章を書いた気がします。やっぱりパテックのブレゲ数字好きなんですよねぇ。自然に文章が湧いてきます。正直まだまだ語り切れてない感じがありますが、続きは銀座店で一緒に時計を眺めながらということにしましょうか。お好きな方はどうぞお見逃しなく。
極めて希少な12SC搭載のパテック・フィリップ Ref.565 ブレゲ数字・スペード針18Kピンクゴールド、当店にお越しの際は是非お手に取ってお楽しみください。
銀座店 中野
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