
1940年代のパテック・フィリップ Ref.96が入荷致しました。

40年代のパテック・フィリップ Ref.96のご紹介。
先にご説明いたしますが、今回の個体は文字盤のWネームのギュブランが後年に書き直されておりますのでオリジナリティ重視のお客様にはお勧め致しません。しかしながら昨今のRef.96の異常な高騰ぶりの中ではかなりリーズナブルな価格であることと、レアな12SC搭載機である点から特にムーブメント愛好家の方にとってはお値打ちな一本だと思います。
ダイヤルは飛びローマンとバーインデックスの組み合わせ。一見シンプルなデザインですが、飛びローマンにはドットタイプのインデックスが組み合わせられることが多く、当個体の様にバーインデックスを組み合わせたダイヤルはちょっとレアな印象です。加えてダイヤルのサンバースト仕上げもRef.96には珍しく、この時計ならではの佇まいを感じます。
ダイヤルはややクリーニングが施されておりますが、ブランドロゴ及び外周の目盛りのエナメル象嵌の立体感は残っています。上述したギュブランの書き直しは、恐らくはクリーニングが施された際に薄くかすれてしまったために後から書き加えたのだろうと私は思っています。

バーハンドもしっかりと立体感を感じられる見事な造形。

ムーブメントはパテック・フィリップ製の初期型センターセコンドCal.12SCを搭載。生産数はヴィンテージパテックのムーブメントの中でも極めて少なく、インダイレクト式特有のメカニカルな造形はムーブメント愛好家の心を掴んで離さないロマンに溢れています。

ウルフティースの歯車も惚れ惚れしますね。

ケース径は勿論30.5mm。腕乗りは勿論文句無し。スッと気持ちよく腕元にハマってくれます。

センターセコンドとムーブの出車の分スモールセコンドのRef.96と比べて厚みがあり、それにともなって腕元でのボリューム感も増しています。

サンバーストダイヤルにブルースチールのセンターセコンドが良く映えます。ローマンインデックスとバーインデックスの組み合わせは文字盤に端正な印象と、ドットインデックス以上に凝縮感をもたらす、非常にバランスの良いダイヤル構成になっていると思います。

アーカイブは取得済み。1946年製造の個体です。
ムーブメント目当てでも良し。気軽に使うつもりでも良し。気になる方はまずお手に取って頂ければと思います。
希少な12SC搭載のRef.96、当店にお越しの際は是非お手に取ってお楽しみください。
銀座店 中野
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