1940年代のティファニーが入荷致しました。
今日のティファニーはかなり熱いです。このフォルム、熱心なアンティークウォッチファンの方ならば殆どの方がパテックのRef.1450、通称”トップハット”を想起する事でしょう。Ref.1450はケース上下のフーデッドラグの形状が帽子を被ったシルエットに似ていることからトップハットと呼ばれる様になったのですが、このティファニーはそのトップハットに瓜二つと言って良いデザインです。
文字盤はリーフに飛びアラビアとドットを組み合わせた比較的王道的なデザインですが、特徴的デザインのイエローゴールド製のケースに加えて、帽子で言えばツバに該当する部分のみピンクゴールドを用いた2トーン仕様が非常に独創的。
実物は一見では2トーンに見えないくらい淡い色味の違いのため嫌らしい派手さは無く、上品に腕元を飾ってくれる可愛らしい一本です。
トップハットと言えばケースデザインもさることながら、この分厚い風防も非常に特徴的な要素の一つ。このように緩やかなカーブを描くケースラインに合わせて風防も形作られています。
風防は文字盤を守ることが本来の目的ではありますが、この時計の風防は全体のフォルムに上手く組み込まれていて、デザイン性の高さが光ります。
パテックのトップハットと異なりケースはヒンジ式。ケースバックには記念のエングレービングが入ります。
今回の大きな見所の一つがこのムーブ。オールドインターの角型ムーブでお馴染みの銘機Cal.87を搭載。非常にファンの多いムーブメントですね。ブリッジにしっかりとインターナショナルの刻印が入ります。コンディションも文句ありません。
さてこの時計ですがケースの鏡面部分が多く非常に美しい輝きを放ちますが、反射がきつくて撮影は中々に過酷です。
というわけでこういう時は腕に乗せて色々な角度から撮るのが吉。腕乗り多めでいきましょう。
ケースサイズは縦が約37mmで、横は21.5mm。帽子のツバの部分で測れば横は約25.5mm有ります。
お、この角度だと2トーンの感じが分かり易いですかね。
この唯一無二のフォルムとボリューム感、堪りません。
実はこの時計一昨日に投稿するつもりが間に合わなかったので、最後は今日のジャケットでもう一枚腕乗りを。
ご覧の通りブラウン系のジャケットにも文句無しで合います。現代の時計では殆ど見ないデザインなので奇抜に感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、意外と様々な服装に合わせやすく、オンオフ問わず活躍頂けるかと思います。私も手持ちの服ならばグレースーツ意外なら大体合わせる自信が有ります。
ケースデザイン良し、ムーブはオールドインターの銘機Cal.87、レアなティファニー銘と、”全部入り”感が強くてこういうオイシイ時計は見ていてワクワクしますね。
当店にお越しの際は是非お手に取ってお楽しみください。
銀座店 中野