1950年代のオーデマ・ピゲが入荷致しました。
今日のオーデマは極めてレアな一品。超人気ムーブVZSSを搭載したステンレススチールのラウンドウォッチです。
ヴィンテージオーデマファンにとって”VZ”という言葉は特別です。特にタイムオンリーのシンプルウォッチを中心に収集している方にとっては、是が非でも一つは抑えておきたいアイテムの一つであることに異論を唱える方はいないと思います。
今回紹介するオーデマはスモールセコンド仕様のVZSSを搭載した個体。センターセコンドのVZSSC搭載機は過去に数回ご紹介しておりますが、スモールセコンドは初登場。実はスモールセコンドの方が数が少ないと言われておりまして、加えてレアなステンレススチールケースともなると出会いの機会はグッと少なくなります。
文字盤は上部にやや劣化が見られますが、この時計の希少性を鑑みればヴィンテージオーデマのファンであればあるほど受け入れるというお客様も少なくないでしょう。逆にケースについてはかなりの状態を保っており、ヘアラインやケースのエッジの鋭さ等、私が過去に見て来たVZ搭載機の中でもかなり上位に入ると思います。
この時代のオーデマのバーハンドはハカマがかなり大きく造形されており、他のヴィンテージオーデマと比べても迫力が段違い。
針先の造形も極めて鋭く、クォリティは文句無し。やはりバーハンドはオーデマが最高です。
さて今回の主役のCal.VZSSです。センターセコンドのVZSSCと比べて出車などが無い分、ムーブメントの大部分を覆うプレートがより引き立つ意匠が堪りません。
個人的にはプレートの分厚さに燃えます。面取りも良いですね。滅多に逢えないレアムーブメントであることが非常に惜しい。私もいつか手に入れることが出来るでしょうか…..(笑)
ケースサイズは約32mm。VZ搭載機としてはやや小ぶりですが、故に私の腕にはジャストフィット。文字盤のレイアウトもバランス良いですね。間延び感は一切ありません。
ケース径は小振りですが、厚みはしっかりとあるため腕元でのボリュームはかなりのもの。エッジの立ったケースが更に存在感を引き立てます。
近年ではフィリップ・デュフォー氏がシンプリシティを製作する際にこのムーブメントのデザインを参考にしたという話も相まって、独立時計師の作品を中心に収集されているコレクターの方からも非常にお問合せの多いオーデマのVZ。お探しだった方は是非この機会に銀座店までお立ち寄り下さい。
因みにVZSSについては入社8年目にして初の邂逅となりましたので、次の8年後には私はもう50歳になっています(笑)
流石にもう少し多く顔を見せてくれると良いのですが…でもそういうレアな時計を探すのも時計屋の醍醐味ではあります。40代の内にもう一度会えるように頑張りますね。
当店にお越しの際は是非お手に取ってお楽しみください。
銀座店 中野
※シェルマン銀座店は2024年3月29日より下記住所へ移転しました。
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