1950年代のパテック・フィリップ Ref.2540が入荷致しました。
本日はパテック・フィリップの自動巻きムーブ12-600ATを搭載する唯一の角型モデル、Ref.2450のご紹介。
何と言っても注目するべきはケースデザイン。柔らかなクッションケースに鋭いホーン系のラグを備えたフォルムは柔らかさと端正さを内包させた絶妙なバランス。ポイントはベゼルのテーパーで、各辺中央に向かって僅かに凹ませるような緩やかラインを描くことにより美しく優雅な佇まいに。
文字盤のデザイン自体はシンプルなバーハンド・バーインデックではありますが、12・3・9のみ太い多面カットされた(正確には2本溝を掘った)バーインデックスを配置することでさりげなくも力強さを感じさせます。また6時位置のピラミッド型のドットインデックスも程良いワンポイントで、シンプルの中に潜む華やかさを表現された、何とも50年代らしいデザインが魅力的です。
パテック初の自動巻きムーブCal.12-600ATを搭載。ローターのギョーシェ彫りはいつ見ても圧巻。ヴィンテージパテック愛好家であれば一つはおさえておきたいムーブメントの一つではないでしょうか。
エナメルの質感も文句無し。ケースはサイドやラグ等に打ち傷が見受けられますが、70年近く前の個体であることを考えればまずまずと言ったところでしょう。
程良いボリュームに絶妙な曲線で構成されたクッションケースは見た目とは裏腹に腕乗りは抜群。大き過ぎず小さ過ぎず、収まりの良さとボリューム感を両立しています。
ケースサイドからの眺めも良いですね。実に色気があります。
アーカイブは取得済み。1956年製造の個体です。
希少な12-600AT搭載の角型モデルRef.2540、当店にお越しの際は是非お手に取ってお楽しみください。
銀座店 中野