1960年代のロレックス デイデイトが入荷致しました。
個人的にここ1~2年ほど密かに推しているデイデイトです。60年代のRef.1803、貴重なペーパー付での入荷です。
バーハンド・バーインデックスに、ケースカラーと同色のシャンパンカラーの文字盤の組み合わせはこの時代のデイデイトの最も王道的な組み合わせ。
特徴的な12時位置のフルスペルの曜日表記は、いざ他の時計で探そうと思うとデイデイト以外あまり思い浮かびません。唯一無二とも言える意匠でありながら文字盤に上手く溶け込むようにレイアウトされていて悪目立ち感は無く、さり気無くも上質であることを訴えかけてくる、デイデイトならではの佇まいです。
ムーブメントはロレックス製自動巻きムーブCal.1556を搭載。前期型のCal.1555から振動数を19,800振動に改良された実用性の高いムーブメントです。傷や汚れも見受けられず、中々の良コンディションかと思います。
他を寄せ付けない程の重厚感が魅力のデイデイト。ケースから文字盤に至るまでイエローゴールド一色で構成されたデイデイトの妙は、造形と仕上げによる微妙なトーンの変化。
サンバースト仕上げの文字盤は中心から扇状の影が伸び、角度や光の加減で表情が変わります。山型に刻まれたフルーテッドベゼルも同様で、表情の豊かさは勿論のこと、ポリッシュとヘアライン仕上げで構成されがちな腕時計のケースにおいて、フルーテッドベゼルの彫刻的な意匠は、メリハリやアクセントを生み出すのに一役買っています。
他にも6時と9時のみ幅広に造形された多面カットのインデックス等、時計全てが同色のデザインでありながらも埋没せずに互いを引き立たせるような意匠が施されています。
これらの絶妙な組み合わせがデイトジャストとは似て非なる、デイデイトをデイデイトたらしめる要素の一つなのではないでしょうか。
ケースサイズは皆さまご存じ36mm。ケース径も大きいですし、分厚いサイクロップレンズを含めると厚みもかなりのものですが、それでも不思議と腕にはまってしまうのが36mmのオイスターケースの完成度を物語っています。
伊達に半世紀以上ほぼデザインを変えずに現代でも作り続けられているスタイルではないのです。
デザインやカラーで気後れしてしまうお客様のお気持ちは勿論解りますが、まぁとにかくこいつは一度腕に乗せてみてください。
今回第二の主役である付属品。ギャランティーの他にクロノメーター認定書等も付属。ギャラ付きは割と良くありますが、ここまで当時のペーパー類が残っているのはちょっと珍しいかもしれません。
少しロレックスのご紹介が続くかもです。理由はまた後日。
豊富なペーパー類が付属する貴重なロレックスのデイデイト、当店にお越しの際は是非お手に取ってお楽しみください。
銀座店 中野