1950年代のヴァシュロン・コンスタンタンが入荷致しました。
ヴァシュロンのRef.4217のステンレスケースが入荷致しました。
私が最近ラウンドのドレスウォッチの中で最も注目しているのがヴァシュロンのRef.4217(若しくはスモールセコンドの4073)です。まずケースのサイズが最高でして約33mmという適度なボリューム感と、文字盤のバランスを破綻させないギリギリ両立できるサイズが正にこれではないかと思うのです。
同年の2針のドレスウォッチと比べると厚みはありますが、ベゼルやケースバックにはテーパーを加え、ミドルケースにはヘアラインを引くことによりサイドのラインが引き立ち、ドレスウォッチらしい佇まいを生み出しています。
更にジャガールクルト製のCal.454(Ref.4073はCal.453)を搭載しておりますので、ムーブメントのクォリティは折り紙付き。外側も内側も文句の付けようのない時計という訳です。
個人的に「かなり良いじゃないか」と思う訳ですが、意外とこのケースデザインの時計を3大ブランドの中ではヴァシュロン以外見かけないのです。膨大なアーカイブを持ち合わせているパテックであれば同じケースデザインのモデルはきっと有ったのだと思いますが、残念ながらこれまで見かけたことがありません。
一方でヴァシュロンはこのRef.4217を40年代~60年代の長期間にかけて製造をしており、ヴァシュロンの中でもかなりのヒット作だったことが伺えます。
約20年の中で様々なデザインで造られたRef.4217ですが、今回の個体はシンプルなバーハンド・バーインデックスの組み合わせ。60年代頃の個体はやはりこの組み合わせが多いですね。
勿論シンプルながらもディテールの造りこみは一級品。ヴァシュロンのセンターセコンドと言えばやはり秒針のお尻と針のハカマの立体感が醍醐味でしょう。加えて風防ギリギリまでクリアランスを詰めており、一瞬風防がないかのように錯覚するほど。中々伝わりにくいこだわりではありますが、真のドレスウォッチはこういった細かな部分まで突き詰めてこそだと私は思います。
更に今回の個体はケースコンディションが極上。ノンポリッシュのケースはオリジナルのヘアラインがしっかりと残っています。ケースのエッジもかなり鋭く、指に引っかかる感触が非常に気持ちが良いです。
更にヴァシュロン純正のBOXも付属します。また、バックルもオリジナルのステンレス尾錠です。
ジャガールクルト製手巻ムーブメントCal.P454/5B。プレートにはジュネーブシールの刻印が入ります。コンディションもケースと同様に非常に良好です。
では腕乗りです。パテックの96と570の中間にあたる絶妙なサイズ感。今の自分が考えうるドレスウォッチの最適解の一つです。
最高のコンディションのケースが生み出すシャープな佇まい。ビジネスシーンでは最良の選択となるでしょう。厚みも適度に有るためボリューム感も過不足ありません。
という訳で去年の今頃くらいからRef.4217(とRef.4073)の優れたバランスに気づき、公私ともに探し回っています。特に今回の個体は自分が探し始めてから見た個体の中では最も良いコンディションのものと言えます。正直自分が欲しいくらいですね(笑)
ドレスウォッチフリークを自称する中野が一押しするヴァシュロン Ref.4217、騙されたと思って一度お試し頂ければと思います。
当店にお越しの際は是非お手に取ってお楽しみください。
銀座店 中野
※シェルマン銀座店は3月29日より下記住所へ移転しました。
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