
1990年代のAランゲ&ゾーネ サクソニアが入荷致しました。

7年ぶりのランゲの投稿。と言っても復興後のランゲはこれまで扱ってきておりませんでしたので実質初投稿と言っても良いですね。
ベルリンの壁崩壊から5年、永らく休眠状態だったAランゲ&ゾーネは1994年に新たなコレクションの発表と共に奇跡の復興を遂げました。
今回の個体、Ref.155.001 サクソニアも初期のコレクションに当たります。ランゲの顔と言っても過言では無い意匠の一つ”アウトサイズデイト”と、文字盤中央に記されたブランドロゴは、正に復興直後のランゲの風合いを十二分に伝えてきます。

特徴的な一体型のゴールドブレス。クラスプは3段階調整可能。コマによる調整も出来ます。
※クラスプ調整で17cm~17.5cm。予備ゴマは無し。

今回最も注目するべきなのがケースバック。
ランゲと言えばシースルーバックから見える、”4分の3プレート”、”グラスヒュッテストライプ”、”ゴールドシャトン”、”エングレービングが施されたテンプ受け”等、グラスヒュッテ様式に則って美しく仕上げられたムーブメントが醍醐味です。
しかしランゲは復興後の極初期の個体はシースルーバックではなくソリッドバックを採用しており、今回のサクソニアも極めて珍しい個体です。
愛好家目線で言えば肝心要のケースバックにエングレービングが入っているのが惜しいところではあるのですが、昨今のランゲのアフターサービスで確か金を盛ってポリッシュとかしてたと思うんですよね。これも例えば金を盛ってエングレービング消せたりしませんかねぇ?この辺ランゲに詳しいお客様に聞いてみたいところです。

ケースサイズは約34mm。振り返れば復興後のランゲの腕時計を着けるのは初めてなのですが、いや中々良いじゃないですか。ダイヤルのバランス、腕乗り共に文句ありません。

程良い厚みとボリューム感。スイスのドレスウォッチとは異なる、存在感溢れるフォルムがドイツ時計の真骨頂。

若い頃はゴールドブレスの時計を着けるなんて想像もしておりませんでしたが、40を過ぎた今はむしろ無性に惹かれます。

パテックとは異なる、ランゲならではの佇まい。かつて自分が上がり時計として目標にしていたブランドなのですが、パテックを手にした今でさえ強い憧れを持っています。

ヴィンテージウォッチに携わっているとあまり言及する機会がないのですが、個人的にギュンター・ブリュームラインは尊敬している人物の1人です。リシュモンになる前のIWC・ルクルト・ランゲを率いていた人物で、ランゲ復興の立役者とも言えます。カリスマ的な指導者であるギュンター氏が行ったムーブメントの設計共有(ビッグレベルソ等に使われるCal.822の輪列設計はランゲの初期コレクションのムーブメントに共有されたと言われています)の思想は、現在のリシュモングループ等が行っているグループ内でムーブメントの設計を転用するノウハウ(ex.リシュモンのムーブメントメーカー”ヴァルフルリエ”に依る各ブランドへの自社ムーブメント製造)の先駆けとも言え、その先見性の高さには驚かされるばかりです。
ギュンター氏は2001年、58歳と言うあまりにも若くして急逝してしまいますが、彼が残した功績は今日の時計業界の発展の大きな礎となったことは言うに及ばない確固たる事実です。ギュンター氏が在籍していた頃の貴重な初期のコレクション、いずれ私自身も手にしたいと思い続けています。共感して頂けるお客様に手に取って頂ければ幸いです。
当店にお越しの際は是非お手に取ってお楽しみください。
銀座店 中野
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