1990年代のパテック・フィリップ Ref.3970 がフルセットで入荷致しました。
昨日のRef.533に続き本日のパテックもスペシャルです。90年代のパテック・フィリップの永久カレンダーモデル Ref.3970Eのご紹介。当ブログ初登場です。
Ref.3970は全ヴィンテージパテックファン憧れの永久カレンダー搭載のクロノグラフRef.2499の後継に当たり1986年に誕生しました。
3時位置にはうるう年表記と30分積算計。6時位置にはムーンフェイズとデイト。9時位置にはスモールセコンドに24時間表記。12時位置には曜日・月表示。これらの配置は歴代の永久カレンダー搭載クロノグラフRef.1518とRef.2499と共通するデザイン、すなわちパテック・フィリップという最高峰のブランドの格式と技術力を最も体現するデザインと言えます。
シースルーバックからは永久カレンダームーブのCal.CH27-70Qをご覧頂けます。ベースムーブのレマニア2310をパテックが徹底的にブラッシュアップした最高級機。美しい仕上げは勿論のこと、コラムホイールに被せられたカバーはヴィンテージパテックファンも思わず唸らされることでしょう。プッシャーのしっかりカチッカチッとした操作感も心地良くて言うこと無し。
ケースサイズは約36mm。90年代頃のモデルでありながら意外にも先代のRef.2499より約1.5mmダウンサイジングされています。故に私のような腕周りの細い方でも御覧の通りのバランス。しっかりと腕に乗っているでしょう?”コンプリケーションウォッチ=ビッグサイズ”という固定概念をRef.3970は覆します。
コンプリケーションモデルならではのケースの厚みが生み出す存在感。それなりに重量感はありますが、このモデルにおいては煩わしさを感じる人はいないでしょう。この時計を所有する幸運なお客様だけが感じられる重みです。
コンプリケーションウォッチのジャンルにおいて間違いなく最高のデザインの一つです。
付属品も充実しています。ギャランティ等の各種ペーパー類に加え、
アーカイブも付属します。製造年は1993年で第三世代のモデルです。
裏蓋やプッシャーは勿論のこと、Dバックルだけでなく尾錠もパテック純正の18KYG尾錠が付属。おまけにプラスチックタグと予備の革ベルト(パテック純正)までついています。
今年の春に投稿したRef.3940でも少し触れましたがRef.3940とRef.3970は近年最も注目を集めるヴィンテージパテックの一つと言っても過言ではないでしょう。我々がメインで扱う70年代頃までのヴィンテージウォッチよりも少しだけ現代に近い世代の、”ネオヴィンテージ”、”セミヴィンテージ”というジャンルの中でも一際大きな存在感を放っています。
現代に近いと言っても既に30年近く経過しているわけです。この”30年”という時間の流れはお客様と3940や3970の話題になる度に、私が思う以上に重みのある年月であると最近気づかされました。当時を知る諸先輩方は懐かしい憧れを、90年代を遥か昔の時代の様に思う若き時計愛好家達は羨望の眼差しを、国内外問わずそれぞれの世代が様々な想いをこの時計に抱いているのを私は日々店頭で肌で感じています。きっと、こういった多くの想いを向けられる時計こそが、次世代へと継がれていく傑作(マスターピース)と呼ばれる時計なのでしょう。
パテック・フィリップの永久カレンダー搭載クロノグラフRef.3970E、これは直接手に取るべき時計です。
当店にお越しの際は是非お手に取ってお楽しみください。
銀座店 中野
※シェルマン銀座店は3月29日より下記住所へ移転しました。
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