1950年代のパテック・フィリップ Ref.1463 が入荷致しました。
先月末移転オープンしました当店の目玉アイテムとしてご用意しました極めて希少なパテック・フィリップ Ref.1463 18IKPGのご紹介です。Ref.1463は当ブログでは初登場となります。
パテック・フィリップのRef.1463はパテック初の防水クロノグラフ。FB社製の分厚い防水ケースに、現代では一般的となった丸型のクロノグラフプッシャーが初めて搭載されたモデルです。スクリューバックケースは勿論のこと、丸型のプッシャーは同じパテックのクロノグラフRef.130等に用いられた角型プッシャーよりも高い防水性を誇るため、このRef.1463が本格的に防水性を追求して造られたクロノグラフということが解ります。
そんな実用性の高いモデルでありながらもRef.1463はかなり希少なモデルで、1940年代初頭から1960年代中頃までの約20年間という長期間製造されたリファレンスであるにも関わらずその製造数は約750個程度と極僅か。その上今回の個体は希少なピンクゴールド。正確な製造数は不明ですが、ピンクゴールドの製造数は190個未満と言われておりますので、現存している数は更に少ないものと思われます。
海外では”Tasti Tondi”(丸いボタン)の名で呼ばれることが多く、ヴィンテージパテック愛好家垂涎のアイテムとして注目されているリファレンスです。
各ディテールに注目していきます。まずは針。パテックであれば当然と言わんばかりの針の立体的な造形。手仕上げだからこそ出来るこのクォリティー。
ケースは流石にノンポリッシュという訳にはいきませんが、御覧の通りホールマークのヘルヴェティアの形はしっかりと確認できます。
ラグ裏も同様です。当個体の極めて高い希少性を鑑みれば十分に良いコンディションと言えるのではないでしょうか。
ダストカバー付きのスクリューバックケースにはヴァルジュー製のCal.23をパテックが独自に改良したCal.13を搭載しています。
圧巻の仕上げ、造りこみです。
さて腕乗りです。当ブログ最高額のリストショットになりますので流石に緊張しました(笑)
ケースは約35mmのビッグサイズ。厚みもしっかりとあるため本来であれば私にはやや大ぶりなサイズ感ではありますが、御覧の通りバランスは非常に良好。間延び感などは一切ありません。
ボリューム感はしっかりとありながら、分厚過ぎる感じが無いのもこの時計の魅力。個人的には刻みの入ったプッシャーの程良いディテール感が堪りません。
文字盤には目立つ傷や汚れはなく、ロゴや目盛りのエナメル象嵌の立体感も健在です。
非常に希少且つ高額なので「普段使いに気軽に」という訳にはなりにくい時計ではありますが、単純に時計としてのバランスが非常に良いです。
アーカイブは取得済み。1954年製造の個体です。
Ref.1463は私が入社してからの約7年間では3本程度入荷しておりますが、ピンクゴールドは今回初めて手にしました。
腕の細い私はなんとなくイメージ的にクロノグラフならRef.130の方が好みだと考えておりましたが、今回改めて撮影をしてRef.1463のバランスの良さ、完成度を体感出来たような気がします。単なるレアアイテムではない、間違いなくヴィンテージパテック中でも傑作の一つと言える一本です。ご関心をお持ちのお客様、是非この機会をお見逃しなく。
パテック・フィリップ Ref.1463 ピンクゴールド、当店にお越しの際は是非お手に取ってお楽しみください。
銀座店 中野
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