1950年代のパテック・フィリップ Ref.2457が入荷致しました。
2023年も残り一週間を切ったタイミングでの緊急入荷。前回の【style】で佐々木が熱く語ってくれたこのRef.2457 18KPG。当然私も取り上げます。
これまで当ブログでも度々投稿させて頂きましたRef.2457ですが、ピンクゴールドは初めてのご紹介となります。というか入荷自体も私が入社して以降は初かもしれません。ピンクゴールド、何となくですが感覚的にスチールよりも遭遇率低い気がするんですよね。
そんなレアな今回の個体、デザインはRef.2457としては一番オーソドックスなバーハンドに砲弾インデックスの組み合わせ。外周はパールドットではなく目盛が刻まれたダイヤルがRef.2457では一般的ですが、これが文字盤全体を引き締めるのに一役買っているわけです。シンプルながらもRef.96と同じ約30.5mmのケースにバランスよくレイアウトされていて間延び感とは一切無縁の精悍な顔つきが魅力です。
ちなみに昨日の佐々木の投稿で、砲弾インデックスがRef.96よりも細い点に言及していましたが、私も佐々木に言われて初めて意識しました。Ref.2457はそこそこ写真に撮っていたんですがね。これ、インデックスがもしRef.96と同じサイズだとちょっとボテッとした感じになると思うんですよ。このRef.2457ならではの精悍さの秘密はインデックスの細さ、大いに関係しています。佐々木、ホントよく見てるな~。
ここからはお馴染みの針です。パテック同じのスッと長く伸びた青焼き針。いつ見ても美しいですね。文字盤をゆっくりと優雅に流れていく様はいつ見ても見惚れます。
元々ドレスウォッチは絶対的にスモセコ派だったのですが、パテックやオーデマ、ヴァシュロンのセンターセコンドの針の造形の美しさに気づいてからは、より時計としての美しさを見定める様になった気がします。
時分針も文句無し。ヴァシュロンやオーデマのバーハンドとは異なるテイスト、造形ですが、パテックのバーハンドも見事な立体感を持ち合わせています。
機械はパテック製の手巻センターセコンドムーブCal.27SCを搭載。見た目のデザインやレアさ等、玄人好みの12SCと比べるとやや地味な感じもありますが、ムーブメントとしての完成度は個人的にはこちらに軍配を上げます。初めてヴィンテージパテックを手に取る方には特にお勧めのムーブメントです。
恒例の腕乗りですが、Ref.96好きな私が嫌いなはずがありません。コンディションも文句無しで文字盤は目立つ傷や汚れは見受けられません。
ケースも良好。エッジがきっちり立ったケースサイドのこの美しさ。若干の磨きは入っていますが、ホールマークはケースサイド・ラグ裏共にしっかり残っておりケースが本来持つ美しいシェイプも健在。特にベゼルのエッジは気持ち良いくらい立っていて、触れると指に引っ掛かる感触があります。
現行時計の赤みが強いピンクゴールドと比べ、ヴィンテージウォッチのピンクゴールドはイエローゴールドと並べないとピンクと気付かないくらい淡い色味。この主張し過ぎないピンクの色味は我々日本人の肌に中々にマッチします。個人的にはゴールドはイエローが好みですが、ブラウン系のコーディネートが好きな私としては、これはこれで一本は抑えておきたいカラーの一つです。
アーカイブ取得済み。1950年製造の個体です。
レアなパテックのRef.2357 18Kピンクゴールド、是非この機会をお見逃しなく。
当店にお越しの際は是非お手に取ってお楽しみください。
銀座店 中野