1960年代のロレックス デイトジャストが入荷致しました。
永遠の定番、ロレックス デイトジャストのご紹介。
60年代のデイトジャストと言えばRef.1601が最も一般的ですが、Ref.1601がベゼルに貴金属素材を用いるのに対して、Ref.1603はベゼルまで全てステンレスで造られたモデルです。中でも今回ご紹介するスリーテッドベゼル仕様は最初期に少数製造されたレアなデザイン。文字盤のインデックスに対応するように等間隔に3本ずつ刻まれたベゼル模様から”スリーテッド”と呼ばれるという訳です。
文字盤デザインも二種類のクサビ型インデックスと60年代以降ではあまり見られないドルフィン針の組み合わせ。ベゼルのデザインと相まって、50年代~60年代初頭迄のデコラティブな雰囲気が魅力的です。
針や文字盤にはややエイジングが見受けられますが、程良くヴィンテージらしい印象で悪くありません。
ロレックス製自動巻きムーブ、バタフライローターのCacl.1560を搭載しています。
裏蓋の刻印について。少し前に海外からご来店頂いたお客様と気になって一緒に調べたことが有るのですが、どうやらこの刻印はアメリカ軍関係の登録番号の様です。
たまたまweb上に有った陸・空軍及び州兵の登録簿を見る事が出来、”GUENTHER CHARLES S”少尉の名前と階級、裏蓋の刻印と一致するサービスナンバー”A02233262″の記載がありました。
どのような経緯でGUENTHER氏がこのロレックスを手にするに至ったのかは60年を経た今となっては知る由もありませんが、思わぬところでこの時計の歴史に触れたひとときでした。
さて次は屋外で。普段見るデイトジャストの強く輝くベゼルと異なり、スリーテッドベゼルならではの陰影が実に渋い。シャンパンカラーの文字盤も個人的にはかなり好み。いい味出してます。
ケースサイズは約36mm。腕の乗り感は毎度お馴染みのデイトジャストと言った感じ。この安心感が良いのです。
デイトジャストと言えばドレッシーな印象が強いですが、スリーテッドベゼルならではの程良くカジュアル、程良くドレッシーなデザインは普段見るデイトジャストとは似ている様で大きく雰囲気が異なります。解る人には解るスリーテッドのレアさも所有欲を満たしてくれる中々に憎い一本ではないでしょうか。
私も花形のヴィンテージのスポロレに憧れはありますが、こういう渋いロレックスをサラッと腕に巻くのが最近の気分です。
当店にお越しの際は是非お手に取ってお楽しみください。
銀座店 中野