1940年代のパテック・フィリップが入荷致しました。
「いやいや96タイプってなんだ」と皆様思われるでしょうからまずはご説明。
今日ご紹介するパテック・フィリップは1946年にムーブメントが製造されておりますがケーシングはされず、文字盤と針とのセットで出荷された為アーカイブにはリファレンスの表記はありません。
しかしながらケースサイズ30.5mm、フラットベゼルにケース一体の流麗なラグは正にRef.96と同デザイン。故に今回は”96タイプ”と記載させて頂いた次第です。
文字盤デザインもRef.96の中では最も王道のドルフィン針に砲弾型インデックスの組み合わせ。文字盤はエナメルの質感がしっかりと残っており、ロゴの立体感もバッチリ。薄い小傷は見受けられますが中々のコンディションと言えます。
パテック製12型手巻ムーブメントCal.12-120。約70年前に製造されたムーブメントですが、美しい状態を保っています。
また裏蓋には”PPCO”や18Kを示す刻印の他、フランスのホールマークである鷲の頭が刻まれています。文字盤の6時下に”FAB SUISSE”表記が有りましたので、1947年にフランスにムーブメントが出荷され、後年にフランス国内でケーシングされたものと見て良いでしょう。
腕乗りです。30.5mmのケースサイズにピンクゴールドの淡い色味が肌に馴染みます。
ケースもポリッシュなどによる過度な痩せは見られません。気持ちよくお使い頂ける個体だと思います。
個人的にドルフィン針のRef.96ピンクゴールドは以前かなり欲しかった一本です。以前と言うか今も滅茶苦茶欲しい一本ではありますが昨今のヴィンテージパテック、特にRef.96の高騰により私の予算は大きく超えてしまい遠い存在となってしまいました。
そんな昨今の市況を鑑みると今回の個体は雰囲気も良く、現在のRef.96ピンクゴールドの相場よりもお安くさせて頂いておりますのでヴィンテージパテックデビューをご検討頂いているお客様には特にお勧め致します。ヴィンテージパテックを気軽に使って楽しむのにうってつけの一本です。
当店にお越しの際は是非お手に取ってお楽しみください。
銀座店 中野
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