
1940年代のパテック・フィリップ Ref.2072が入荷致しました。

本日はいつもと趣向を変えましてレディースのヴィンテージパテックのご紹介。
一見単なるブレスレットに見えますが、

実はハンターケースのようになっており、蓋を開くととこのように文字盤が現れます。

巻き上げの際はこのようにヒンジ式になっており、大枠から時計を外してから行います。

アーカイブは取得済み。1947年製造の個体です。
因みにこの時計はRef.2072というリファレンスなのですが、全てがこのハンターケースのブレスレットタイプではなく、むしろ今回のような個体はかなりレア。次探そうと思ってもそう簡単には御目にかかれない、当時の特注品と言っても差し支え無さそうな一品です。

という訳でさっそく装着です。腕周りのサイズは約180mm。私にはやや緩めのバングルと言ったフィット感。
事前に確認したところブレスレットのコマは少なくとも2コマは外せます。1コマにつき約14mm縮めますので、1コマ外しで166mm、2コマ外しで152mmと、男性でも女性でも多くの方にフィットしてくれるのではないでしょうか。

女性向けの時計なんて・・・と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、かなりボリューム感のある造形の為、男性がアクセサリーとして身に着けても違和感がありません。

ブレスレット自体は中空構造のため腕が疲れるくらい重いということも無く、見た目以上に軽快な装着感。

女性向けの時計にも関わらずこの重厚感。当時、きっとかなりの立場の女性が着けていたのでしょう。

職人の手で形作られたコマ一つ一つの細かな造りこみも見ごたえがあります。

私も最初は「ブレスレットとしてならいけるかな?」と思って手にしたのですが、目が慣れたのか時計としても違和感が無くなってきました(笑)

こんな感じで時計や他のアクセサリーと一緒にトレーに置いておくのも良いですね。日々の生活にちょっとした高揚感が生まれそうじゃないですか。

朝支度をしているときにこうやって時計やアクセサリー、ペンなどを手にする度に気合が入りそうです。

今回このレディースのパテックを投稿しようと思った理由の一つに、ここ数年の自分のファッションや時計に関する考え方の変化があります。
ここ何年かは特に弊社の佐々木に影響を受けることが多いのですが、それまでは全く関心の無かったシルバーのアクセサリー等を身に着けるようになり、そのせいか “装身具としての腕時計” に対する見方にも少し変化が生じたような気がしています。良い意味で固定概念が少し緩くなったとでも言いますか、まるきり考えが変わったというよりは寛容さが生まれた感覚です。
シェルマンの銀座店と青山店の移転一周年を記念して行っていた合同企画の「Shellman’s World in 銀座店」と佐々木の投稿等でも触れていますが、美術工芸品レベルの造りこみを誇るアンティークウォッチやアンティークジュエリーを実際に手に取り、見比べることが出来るのはシェルマンだからこそだと自負しています。
そしてそういう環境だからこそ、ヴィンテージという古いものを扱っているにも関わらず日々新しい発見、体験がある。そんな気持ちを少しでもお伝えできればと思い、年度末の最後の投稿にこのレディースのパテック・フィリップをご紹介したいと思った次第です。
いよいよ新年度、そしてシェルマン新章の2年目の始まりです。よき人と、良き時計との出会いが皆様にも訪れますように。
当店にお越しの際は是非お手に取ってお楽しみください。
※こちらの商品はレディースアンティークウォッチのため銀座店に在庫が無い場合があります。ご来店の際は予めご連絡頂ければ幸いです。
銀座店 中野
※シェルマン銀座店は2024年3月29日より下記住所へ移転しました。
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