1950年代のパテック・フィリップ Ref.1486が入荷致しました。
今日のパテックは大好物ですね。防水ケースのスクエアウォッチ、Ref.1486 のブレゲ数字です。
リーフハンドにアプライドのブレゲ数字。私としてはこのデザイン・ディテールに惚れてヴィンテージパテックにハマったと言っても過言ではないのです。現代とは異なり手作業で造られるヴィンテージパテックの針とインデックスの立体感やエッジのシャープさに比類するプロダクトは、ある程度量産することが前提の有名ブランドではほぼ見かけません。
ケースデザインも秀逸で、バランスの良い小ぶりなスクエアケースに特徴的なフーデッドタイプのラグが程良いボリューム感を与え、唯一無二のフォルムを生み出しています。
文字盤はクリーニングの形跡が見受けられますが、雰囲気は御覧の通りかなり良いのではないでしょうか。ケースも使用による小傷はありますが、深い打痕などはありません。
今回のパテックは針が大変良い出来映え。やっぱりリーフハンド造らせたらパテックが最高ですよ。
解りますか？この袴の根元から延びる針の厚み。流麗で繊細なリーフハンドでありながら厚みをしっかりと持たせることで生まれる立体感と、様々な角度で変化する表情の豊かさ、これぞパテックのリーフハンドと言えるクォリティです。
Ref.1486最大の特徴とも言えるのがこのスライド防水ケース。ケースサイドには溝が彫られていて、そこにスライド式の板をはめ込みケースとケースバックを強く密着させて防水性を保つ構造となっています。
そんな独創的なケースにはパテック製10型手巻ムーブメントCal.10-200を搭載。非常に美しい状態を保っています。
アーカイブは取得済み。1952年製造の個体です。アーカイブにはブレゲ数字の表記もあります。
ケースサイズは縦約26mm×横約27mm。ラグまで含めると縦はおおよそ37mm程度。以前掲載したRef.1486PGでも感じましたが、この時計意外と腕に乗せ易いんですよ。
スクエアケースってラウンドは勿論レクタンギュラーの様な他の角型時計と比べてもちょっと腕に乗せるイメージが湧き難いと言いますか、そもそもスクエアケースの時計を指名買いすること自体が個人的にはあまりないのですが、このRef.1486はそんな考えを吹き飛ばすほどのバランスの良さ。文句のつけようが無いくらい私の腕にハマってくれています。
更に今回の個体はクラシカルな意匠のブレゲ数字とリーフハンドですから、スーツやジャケットをよくお召になるお客様にはよりコーディネートし易いのではないでしょうか。
ケースは小ぶりですが防水ケース故に厚みは十分。フーデッドラグのボリュームも相まって非常に迫力があります。
光を受けて輝くリーフハンドとブレゲ数字のアプライドインデックス、最高でしょう。ホント良い顔つきの時計です。
スライド防水のRef.1486はパテックの歴史の中でも製造期間が決して長くはなく、比較的出会いの少ないリファレンスです。ましてブレゲ数字の個体となると、商品として手に取るのは私も今回が初めてでした。ご関心を持って頂いたお客様、どうぞこの機会をお見逃しなく。
程良い希少性と時計としてのバランスが秀逸なRef.1486、当店にお越しの際は是非お手に取ってお楽しみください。
銀座店 中野
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