
1960年代のパテック・フィリップ Ref.3465が入荷致しました。

60年代のパテックのスクエアウォッチ Ref.3465のご紹介。
第一印象は「ああパテックもこういうこと出来るんだなぁ」という感じです。だってこういうのはヴァシュロンの領域な気がするじゃないですか。
一目で目を引くケースに施されたクルドパリ装飾。全くないわけではないですが、どちらかと言えばこの時代よりももう少し後年のパテックの方がクルドパリ装飾をよく使っている気がしますので60年代のモデルで見るのは少々新鮮です。加えて文字盤全面にはギョーシェ彫りが施され、ブレゲもかくやと言うほどの緻密さです。
ケースと文字盤の装飾に目を奪われて見逃しがちですが、何気にインデックスも一般的な多面カットのインデックスに12・3・6・9時位置のみ格子状に多面カットが施されたものを組み合わせるという凝りよう。

ぱっと見のインパクトが凄いだけでなく、針の立体感まできっちりとパテッククォリティ。針の厚み、ハカマの立体感までこれまた文句のつけどころが有りません。

ムーブメントはパテック製10型の手巻Cal.23-300を搭載。コンディションも上々です。

ケースサイズは約26mm×約26mm。縦はラグを含めると34.5mm。サイズは程良く、ジャケットやスーツスタイルに上品に合わせられます。

ケースのクルドパリ装飾はケースサイドにもびっしり施されています(ラグの先端まできっちりと)。袖元から見た時のこのディテール増し増しな感じが良いですね。デザインは異なりますが個人的にはここでもブレゲのデザインであるコインエッジ装飾に近い印象を受けます。

全体のバランスも完璧で、間延び感は一切有りません。装飾の華やかさだけではない、時計としての完成度の高さを腕元で感じる事が出来ます。

アーカイブは取得済み。1965年製造の個体です。
時代的に60年代はモダンでシンプルなデザインが主流ですが、Ref.3465は60年代的なデザインをベースとしながらも細かなディテールを積み上げる事によって唯一無二の存在感を放っている様に感じます。
決して知名度の高いリファレンスではないものの、当時のパテックのデザインセンスの高さをしっかりと感じさせてくれる一本です。
当店にお越しの際は是非お手に取ってお楽しみください。
銀座店 中野
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